東京・新潟・石川からも!「県外の求人応募が増加中」アルテの現在と未来
日記のあらすじ
富山県南砺市の葬儀社・アルテに、東京、新潟、石川などの県外から若者が集まり始めています。アルテはなぜ、県外から人を呼び寄せ、移住の実現に成功できているのでしょうか。
その背景にある狙い、採用戦略、サポート体制など「人を呼び込む仕組み」とアルテが描く未来について葬儀屋の息子に聞きました。
東京、JK、海外暮らし
―― 今日も、よろしくお願いします。
葬儀屋の息子:よろしくお願いします!
―― 先日のショートドラマの撮影は面白かったですね。
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葬儀屋の息子:そうですね! 本当に楽しかったです。
―― 第1弾のショートドラマってもう公開されていると思いますが、今のところ何回くらい再生されているんですか?
葬儀屋の息子:1万回くらいです。
―― おお。なかなかですね。
葬儀屋の息子:葬儀屋の息子のアカウント全体で見ると正直「まあまあ」って感じですね。
求人を目的とした広告動画なので仕方ない面もありますが、普段の僕の動画と比べるとまだまだ伸びしろがある感じです。

なので、小関さんとしては、もっとバズらせたいと思っているはずですよ。
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―― 小関さんの話で思い出しましたが、実現するかどうかはさておき「地域盛り上げ隊」みたいな活動を将来、ご一緒できれば、みたいな話がありましたね。
葬儀屋の息子:そうですね。
―― そういう活動に興味があるんですか?
葬儀屋の息子:はい。富山の中でも、ど田舎である南砺市に多くの若者が移住してくれたら面白いと思っていて、その分野でも将来は力を発揮できればと思っています。結局、若い人がいなければ活気って生まれないので。
―― 将来的に、みたいな言い方をしていますが、現実にはすでにもう、移住促進みたいな話、ちょっと始まっていませんか?
葬儀屋の息子:そうなんです。県外からの求人問い合わせだけでなく、実際に入社してもらえる流れが生まれ始めています。
例えば今、内定を出していて、順調にいけば来春の卒業後に就職してくれる子がいるんですが、その子なんて、海外在住経験がある上に、東京に暮らすJK(女子高校生)ですからね。
―― 南砺市の田んぼのど真ん中、葬儀社という言葉と「東京、JK、海外暮らし」なんてキーワードは、ある意味で最も対極にある、数光年離れた場所にある言葉ですよね。
葬儀屋の息子:まあ、たぶん来てくれるだろうとは思うのですが、順調に入社してくれれば、本当にすごい話ですよね。
―― 確かに。自治体が予算と労力をつぎ込んでも、なかなか実現できないような事例の移住を見事に達成しようとしているわけですから。
その文脈で言うと他にも何か、最新の動きはありますか?
葬儀屋の息子:この前は、初めての事例として〈TikTok〉経由で問い合わせてくれた24歳の県外在住者がいました。その方は、9月半ばに入社予定です。
―― おお、すごい! もう、移住促進、本当に始まっちゃっているじゃないですか。それで言えば、すでに働いている佐藤さんだって新潟ですし。
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葬儀屋の息子:はい。そのうち、富山県から表彰されるような状況に持っていきたいと思います(笑)

―― それで言うと、海外からの移住者とかも生まれたらニュースとしては面白いかもしれませんね。
まあ、宗教、文化の違いがあり、死に対するスタンスもかなり違うので、なかなか現実的ではない想定かもしれませんが。
葬儀屋の息子:確かに、外国人はちょっと難しいかもしれませんね。まず、言葉の高い壁があります。
そもそも、うちの仕事は、日本語が母国語の日本人であったとしても、誰でもできるわけではありません。
お客さまとのコミュニケーションの中で相手の懐に踏み込んで、亡くなった方とご家族の物語を聞き出し、その物語を、式の進行や空間に反映して、葬儀を通じて感動を生み出すサービスを提供するわけですから。
インタビューでは、お客さまの細かな感情の変化に敏感になる必要がありますし、年配のおばあちゃん、おじいちゃんのくせの強い富山弁を理解する必要もあります(笑)
そう考えると、生半可な日本語能力だけでは対応できません。日本、地方の文化に対する深い理解、圧倒的なコミュニケーション能力も求められます。日本語能力試験でN2※くらいあったとしても、それだけでは務まらないと思います。
もちろん、外国人だからといって頭ごなしに否定しているわけではありません。
可能性として、日本語が流ちょうで、相手の懐に飛び込めるようなコミュニケーション能力に秀でた外国人が県外・国外にいれば、ぜひとも採用してみたいです。
ただ、やはり現実的ではないのかなと思うと、日本人、しかも県外在住の若い日本人を積極的に採用して、富山県や南砺市に呼び込むような動きを生み出していきたいと思います。
会社の補助と公共のサポート
―― 今の言葉を聞いて、すごく素朴すぎる質問が思い浮かんだのですが、そもそもなんで、県外在住×若者が採用のメインターゲットになるのですか?
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葬儀屋の息子:それしか戦う道、生き延びる道がないからです。
―― と、言いますと?
葬儀屋の息子:人口減が続く過疎地ではそもそも若者が存在しません。
一定数存在したとしても、若い女性を中心に都会への進出が進んでいます。地元に残った若者も、社会基盤を存続させるために必要なエッセンシャルワーカーだとか、キラキラした条件のいい仕事だとかに進んでいきます。
本来は、葬儀社の仕事もエッセンシャルワークの1つで、やる人がいなければ困る人が続出するはずなのですが、公的な支援は一切ありません。
そうなると自力で、人口の多い場所から若者を探してこないと、会社内の平均年齢がどんどん上がって、そのうちに会社は存続しなくなります。
ですから、県外に住む若者に共感してもらい、憧れを感じてもらって、一緒に働きたいと思ってもらい、移住してもらう、それ以外に生き残る方法がないんです。
―― なるほど。言われてみると。
葬儀屋の息子:会社を大きくしたいと思っている地方の経営者が共通して直面しているボトルネックだと思います。
なので僕は、若者の多くが見ているSNSでの情報発信に力を入れ、葬儀のやりがいや尊さを訴え、共感を生み、働きたい、移住したいという気持ちを醸成しようと動いているんです。

―― それで現に、求人の引き合いが生まれているという意味ではすでに影響力が広がっていますね。
葬儀屋の息子:正直、僕の感覚からすると遅い、もっともっと早く結果を出したいとは思っています。
しかし、先ほどの東京の子はもちろん、新入社員の佐藤さんも新潟から来てくださいました。仁木さんの場合は、同じ県内ながら市外から来てくださっています。
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求人に対する問い合わせだけで言えば、京都からも連絡がありましたし、青森からもありました。これまでに10都市くらいから問い合わせがありました。しかも、全員若者です。
―― すごい。
葬儀屋の息子:その意味で、ちょっとは変化が生まれているのかなと思います。
―― ちなみに、アルテの求人を見ると「家賃補助がある」って書かれています。いざ、移住するとなったら、その辺のサポートも手厚く用意されているんですか?
葬儀屋の息子:そうですね。家賃補助を含め、各人の事情を柔軟に踏まえたサポートをしています。
―― しかも、南砺市の場合、県外や市外から移住してきた人には公的な金銭サポートもありますよね。家賃補助とか、中古住宅を買った場合の補助金とか。

そういった公的なサポートと会社のサポートを上手に組み合わせれば、すてきな新生活がスタートできそうです。
葬儀屋の息子:そうなんです。だから、どんどん来てもらいたいですね。
―― ありがとうございます。最近、この葬儀屋の息子日記も、それなりの数の人たちが定期的に読んでくれるようになってきました。その読者の中にはきっと、未来の移住候補者が含まれているはずです。
今日のインタビューは、そうした若者たちにとって、背中を押してくれるような内容になるかもしれませんね。
現状、すでにいろいろな場所から、求人の問い合わせが生まれていて、最近入ってきた人、これから入ってくる人も、県外出身者が多いと分かりました。言い換えれば、誰でもウエルカム、オープンな雰囲気が職場にあるとも言えるはずです。
さらに、現実の待遇、具体的な受け入れ体制も十分に整っていると分かりました。
迷っている方がいれば、思い切って求人へ問い合わせてほしいですね。
葬儀屋の息子:そうですよね。この葬儀屋の息子日記をきっかけに、そのような方が実際に現れる日を楽しみにしています。
―― 将来入ってこられる方々に今から宣言しておきますが、入社後には、このインタビューも漏れなくついてきます(笑)
葬儀屋の息子:いいですね(笑)それでは全員に受けてもらいましょう。
―― いい話が聞けました。この辺にしておきましょうか。
葬儀屋の息子:そうですね。ありがとうございました!
―― こちらこそ、ありがとうございました。
※葬儀屋の息子メモ
5段階のレベルがある日本語能力試験(JLPT)のうち、上から2番目に位置する中上級レベル