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連載コンテンツ葬儀屋の息子の日記

「これに人生を賭けよう!」と直感して求人に応募しました

出会いはインスタ

―― こんにちは!

いつもは、葬儀屋の息子であるノブくんにインタビューをしているのですが、スペシャルゲストの仁木さんを今日は招いて、3人でお話できればと思います。

葬儀屋の息子:よろしくお願いします!

―― 葬儀屋の息子であるノブくんが、地方にある葬儀社の人材採用という難しいミッションに、SNSなどの情報発信を通じて活路を見出そうとしてきました。

そのノブくんの生きざまやビジョンに共感し、一緒に働きたいと手を挙げてくださった新入社員の方が仁木さん、との理解で合っていますよね?

仁木:はい。よろしくお願いします。

―― まず、ノブくんから見た仁木さんの印象というか、仁木さんに期待する役割みたいな部分を教えてもらえますか?

葬儀屋の息子:葬儀社での仕事を「エンディングプロデューサー」と定義し、この仕事をやってみたいというイメージを創ろうとしてきました。

仁木さんは、もともとスポーツで県内1位になるような能力の高い方です。前職では、ホテルで接客業もやっていらっしゃいました。

その上、お子さんもいらっしゃって、子育ても頑張っていらっしゃいます。

そのような方が、僕の考えに共感し、手を上げてきてくださったのですから、情報発信を始めて良かったと思いました。

入社のきっかけとなった公式SNSを一緒に見る葬儀屋の息子と仁木さん(右)

また、仁木さんのご自宅近くには葬儀社があるのですが「アルテがいい、うちでなければ意味がない」とまでおっしゃってくださいました。

お会いした時に、目がキラキラしていて、熱も感じられましたし、こういう方が仲間になってくれたらと思っていたので、ドストライクの方だなと思いました。

―― 仁木さんは、ホテル業界にいらっしゃったのですか? 

仁木:はい。中学生、高校生とスポーツで青春を過ごす中で、合宿でホテルに宿泊する機会も多くありました。その関係で、ホテル業界に憧れて、県内のホテルに勤務してきました。

子どもの出産を機に一度辞めてからは、アルバイトを幾つかしていたのですが、あらためて就職先を本格的に探す必要が出てきました。

その時に「これから自分が生きていく上で、本当にやりたいことはなんなんだろう」と迷ってしまったのです。

ホテルに戻る選択肢や、子どもとかかわる仕事へ進む道も候補としては挙がってきたのですが、60歳になった時に自分がその仕事をやっているイメージがわきませんでした。

―― アルテと出会うきっかけはなんだったのですか?

仁木:インスタです。

―― 「葬儀屋の息子」のですか?

仁木:はい。誰かが「イイね」を押したのか、ハッシュタグなのか分かりませんが、葬儀屋の息子のショート動画が突然流れてきてビビッと来ました。

仁木さんがビビッと来た動画

そこからは早かったです。「これだ!これに人生を賭けよう」と直感して、ホームページを見て、どういう人たちがやっているのかを調べ、求人が出ていたので求人情報も見ました。

―― 求人では、どんな情報を重視しましたか?

仁木:仕事内容と勤務時間です。他の求人サイトも調べたら、ホームページには記載がなかった時短社員の募集もあったので、その求人サイト経由で申し込みを行いました。

私にしかできないことに人生をかけたい

―― ビビッと来たとの話でしたが、似たような経験は、今までの人生でも他にあったのですか?

仁木:ないです。人生初めての経験です。

―― 「これに人生を賭けよう」とおっしゃっていましたが、どうしてそこまで思ったのでしょう。言い換えると、仁木さんの根っこの部分と、葬儀屋の息子の何が共鳴したと思いますか?

仁木:実は私は、シングルマザーなんですね。

―― はい。

仁木:しかも夫を亡くしています。その出来事が関係しているのだと思います。

―― そうですか……。いきなりの展開で、ちょっと面食らっておりますが、何年前の出来事ですか?

仁木:2023年(令和5年)10月です。

―― ノブくんは知っているのですか?

葬儀屋の息子:もちろんです。

―― もし差し支えなければ、もう少し詳しく教えていただけますか? ご主人は、どのような状況で亡くなったのでしょうか? 事故か何かでしょうか?

仁木:突然死です。

―― 突然死とはどういう状況でしょうか。

仁木:夫が朝、なかなか起きてきませんでした。子どもが起こしに行ったのですが「くすぐってもつねっても起きてこない」と言います。

変だと思って見に行くと心臓が止まっていました。心臓マッサージをしたのですが、死後硬直も始まっていて、もう間に合いませんでした。

―― 持病か何かがあったのでしょうか。

仁木:いえ。前の日も運動会があって、運動会後は大きな公園に行って、いわゆる幸せな家族の1日を過ごしていました。

ストレッチャーの操作を学ぶ仁木さん

その死から2~3年が経過した今でこそようやく、当時を振り返れるようになりましたが、苦しさは変わりません。

死ぬ予定のない人が、ある日突然いなくなってしまいました。そう思うと、私だって明日死ぬかもしれない、今日生きていることが当たり前ではないと思うようになりました。

そうだとすれば、慣れ親しんだホテル業界に戻って、今までどおりに業務をこなすだけでいいのかと思うようになりました。

ホテル業界を否定しているわけでは全くないのですが、私以外にも適任者はたくさんいらっしゃいます。

望んだわけではないけれど、夫の死を経験したからこそできる仕事があるのではないか。

生きるべき意味をもって、私にしかできない仕事に人生を賭けたいと思った時、夢と誇りをもって葬儀の仕事に取り組んでいる人とチームの存在を知り、頭の中でバーッと、アルテで働くイメージが広がっていきました。

―― ノブくんと実際に会って、どのような印象を覚えましたか?

仁木:率直に「ついていきたいな」と思いました。なぜなら、私の経験を初めて前向きに話してくださった方だからです。

夫が亡くなってから2年半近く経ちましたが、夫のビデオはいまだに見られません。下の子は当時、まだ1歳だったので記憶はあいまいですが、当時4歳だった上の子は夫を覚えています。

その上の子には「パパはお空へ行ったんだよ」と当時伝えていましたが、子どもなので「お空からいつ帰って来るの?」と聞いてきます。何と答えてあげればいいのか分からなくなります。

正直、いまだに傷は癒えていません。「頑張れ」だとか「子どものためにあんたがしっかりしなくちゃ」といった言葉を周りから掛けられて、もう十分に頑張っているはずなのに、これ以上は頑張れないと思って、まいってしまいそうになる瞬間もあります。

しかし、鍛冶さん(葬儀屋の息子)だけは、私の経験を前向きに話してくださいました。面接後にも、メールを送ってくださって、誰にでもできる経験ではない、私の経験を生かせる道がある、私だからこそ救える人がいると伝えてくださいました。

正直、この仕事に直結するような技術や経験は何もないですが、一緒に働かせていただきたいと思いました。

想い描いた人そのもの

―― 今のコメントを聞いてノブくんはどのように感じますか? 

葬儀屋の息子:「ついていきたい」と思ってくださったのであれば大変うれしいです。

僕個人というよりも「葬儀屋の息子」という存在を大きくしたいと思ってくれる人が集まれば、他の葬儀社に負けるわけがないと思うからです。

―― 仁木さんの経験についてはどうでしょう?

葬儀屋の息子:葬儀社の仕事という意味で言えば、仁木さんの経験は武器になります。もちろん、お客様の気持ちが実感として分かってしまうので、感情移入をしすぎてしまうリスクは多少あると思います。

しかし、何の感情移入もせず、流れ作業のように葬儀を行う葬儀社が多い中で、お客様の気持ちを理解できる仁木さんの背景は、本当に強いと思います。その上、仁木さんには熱量もあります。

アルテのある南砺市は田舎で、人口も少なく、優秀な人材は都市部に流れがちで、どうしても採用が難しくなります。しかし、このような田舎でも、自分の情熱や能力をぶつけられる仕事と出会えていない優秀な方がいらっしゃると思って情報発信を続けてきました。

その想い描いたターゲットそのもののような人が仁木さんです。正直、お会いした時「発信をしてきて良かった」と感じました。

―― 確かに、ノブくんは、ずっと口にしていましたよね。田舎にも、優秀なのに、情熱や能力を発揮する仕事に、何らかの事情があって就けていない人がいるのではないかと。

その想いで、ノブくん自身も熱量を持って情報発信を続けてきました。その熱が伝播し、仁木さんへ届いたわけです。

本当に、前々から語っていたとおりの結果が実現した瞬間を目の当たりにして私自身も驚いています。

仁木さん、ちょっと話しにくい話題もいろいろ出てきましたが、一部内容を伏せながら、このまま記事にしてしまっても構いませんか?

仁木:はい。自分自身では発信できませんし、自分で発信したところで悲劇のヒロインになって終わりですので。

―― このインタビューは、葬儀屋の息子日記という、アルテの公式ホームページ上のコンテンツとして掲載されます。

これまでも、ノブくんの深い部分を言語化しようとコンテンツをいろいろ出してきました。お手すきの際にご一読いただければと思います。

仁木:はい。もう全部読みました。

―― 全部読んだのですか?

葬儀屋の息子:僕から言いましたから。

―― そうですか。ありがとうございます。ちなみに、お子さんたちにはもう、アルテで働くと伝えたのですか?

仁木:まだです。ホテルでの仕事は、格好いいママの代名詞みたいな感じで喜んでくれていましたので、どのように伝えましょうかね。

葬儀屋の息子:ならこのアルテを、今度は、もっと格好いいママの仕事場にしていきましょうか。

仁木:はい。ぜひ、よろしくお願いします。

―― 今日は、オンラインではなく、対面取材でこの場に足を運んで本当に良かったです。

今日は、ノブくんが主役というよりも、仁木さんが主役のインタビューになりましたが、このような回が時々あってもいいと思います。

今日は、お二人ともありがとうございました。

葬儀屋の息子:ありがとうございました。

仁木:こちらこそ、ありがとうございました。

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