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連載コンテンツ葬儀屋の息子の日記

聞いたままを包み隠さず伝える。アルテのナレーションが人の心を動かす理由

「聞いたままをそのまま使え」

―― こんにちは。

葬儀屋の息子:よろしくお願いします。

―― 今日は、ちょっと、今さらという感じもありますが、アルテ最大の特徴とも言えるナレーションについて教えてもらえますか?

葬儀屋の息子:いいですよ。

―― なぜ、ナレーションかというと、変な話ですが、ノブくんのナレーションって、身内に不幸があって、さらにアルテで葬儀をしない限り、実際には聞けないわけじゃないですか。

どなたかの葬儀の様子を録音して聞かせてもらうわけにもいきませんし、アルテのナレーション、葬儀屋の息子のナレーションがすごいと言われても、体験していない・できない人には、どんな感じなのか結局は分からないままですよね。

なので、完全には理解できないとしても、一般的な葬儀のナレーションや司会と比べて、アルテのナレーションはどこが違うのか、言語化してもらえたらと思います。

葬儀屋の息子:なるほど。あらためてそこを掘り下げてくださるのですね。ありがとうございます。

―― 端的に、結論から聞かせてください。一般的な葬儀社のナレーションとアルテのナレーション、最大の違いはどこですか?

葬儀屋の息子:まず、インタビューで深掘りする度合いが違います。言い換えると、インタビューの回数と話を聞く時間の長さ、聞く相手の人数が一般的な葬儀社と全く違います。

―― 葬儀の準備過程で、亡くなった方のご家族にとことん話を聞く姿は、義理の祖父の葬儀で実際に私も目にしました。それこそ、いろいろな関係性の人たちに、さまざまなタイミングで声を掛け、情報を引き出していましたよね。

人の話を聞きだす達人の葬儀屋の息子

私も取材者なので取材時にあれこれ聞く大切さが身に染みて分かっています。アウトプットは実際、インプットの質と量で決まると言っても過言ではありません。

あれだけインプットすれば、その情報を単純にアウトプットするだけでも、他社とは違ってきます。それこそ、家族ですら知らない情報が、ナレーションで次々と出てくるわけですから。

葬儀屋の息子:マサヨシさんが聞いてくださったタイミングはもう1年近く前ですよね。そうなると、アウトプットもあれからかなり進化していて、表現の仕方も当時とはまた違って磨かれていると思います。

―― どんな風に変わっているのですか? 

葬儀屋の息子:一般的な葬儀社のナレーションは、話し言葉を使わないと思います。丁寧で、落ち着いたトーンでしゃべりますし、ナレーションの内容そのものも、当たり障りのない内容に終始すると思います。

―― 例えば?

葬儀屋の息子:例えば、亡くなった方とお子さんが生前、関係が良くなくて、あまり話さなかったとするじゃないですか。普通の葬儀社であれば、まず、その情報を隠します。

もし、言葉にしたとしても「寡黙なお父さまとは、会話もそれほど多くなかった○○さん、今思えば、もっと話せば良かったと思っていらっしゃるそうです」といった内容に調整して、落ち着いたトーンでしゃべります。

―― 結婚式の冒頭における新郎新婦の紹介アナウンスみたいですね。

葬儀屋の息子:はい。エンディングプロデューサーの栗田のナレーションも、僕が帰ってきた時は正直、そんな感じでした。

次世代のマネージャー。エンディングプロデューサーの栗田雅弘さん

しかし、今では全く違っています。先ほどの例で言えば「俺は、親父とはあんま話さなかったんよ」と、亡くなった方のご家族が教えてくださった言葉をそのまま使います。しかも、声色もトーンも、ご本人がおっしゃったとおりに。

―― どうして、そのままで行くのですか?

葬儀屋の息子:日常にある具体的でリアルな出来事や言葉をそのまま形にした方が、エピソードを聞く人にはリアリティがあって、情景が浮かびやすくなり、心が動くからです。

例えば、マサヨシさんが子どものころ「おい、マサヨシ、お風呂上がりに玄関を裸で歩くな!」と親御さんに怒られていたとするじゃないですか。

普通の葬儀社であればこの話を「小さいころは、お風呂上がりに玄関を裸で歩いて注意されていたマサヨシさん」と、丁寧な言葉に入れ替えて、ナレーションの声色もトーンも、空港の搭乗案内のアナウンスみたいに落ち着いて、フラットに話すと思います。

しかし、僕の場合は「『おい、マサヨシ、お風呂上がりに玄関を裸で歩くな!』と、よくしかられていたマサヨシさん」と、『』の部分を感情を込めて、生き生きとリアルに、役者になってそのまま伝えます。

そうやって伝えると、聞いているマサヨシさんも、しかられていた当時の記憶が本当に、ありありとよみがえってくるのではないでしょうか。父親らしい言い方だな、とか。

―― 確かに。

葬儀屋の息子:アルテの場合は、喪主、喪主の息子さん、娘さん、亡くなった方のお孫さんなど、インタビューする相手も幅広いです。

さまざまな方に聞いたエピソードを物語としてまとめ、生き生きとリアルにナレーションするのですから、家族全員に共感が生まれますし、一般席に座っていらっしゃる参列者も泣いてくださいます。

そうした葬儀を毎日行っていれば、葬儀そのものが宣伝になってくれます。

アルテの評判が今では、どんどん広まるようになってきていて、物理的に距離があるけれど葬儀をお願いできないかという、南砺市以外にお住いの方からの相談件数も増えてきました。

―― 葬儀そのものが営業ツールになって次の利用者を呼び寄せるなんて最高のサイクルじゃないですか。

葬儀屋の息子:おっしゃるとおりだと思います。おかげさまで、いい流れになってきました。

どこにやりがいを感じるのか

―― ちなみに、栗田くんも昔はできなかった、でも、今では、ノブくんのようにできるようになったと先ほど言っていたじゃないですか。

栗田さん

葬儀屋の息子:はい。前は、10割僕がナレーションをしていました。ですが今は、半分とまではいかなくても、3割くらいは栗田が、僕と同じようにナレーションをしてくれています。

―― そうなると、新たな疑問が出てきます。そもそも、栗田くんには、どうやって教えていったのですか?

葬儀屋の息子:先ほども言いましたが、栗田は以前、いわゆる葬儀屋っぽいナレーションをしていました。そうした従来型のナレーションになじんでいたので、僕が帰ってきた時、多少の警戒心もあったと思います。

しかし僕が、何事についても口だけで言っているのではない、僕のナレーションでお客さんが本当に涙する姿を見て、栗田の気持ちも少しずつ変わっていったのだと思います。

―― 昔、栗田くんご自身が、ご家族の葬儀で、ノブくんにナレーションしてもらって涙したと言っていましたね。

葬儀屋の息子:はい。その体験も大きかったのだと思います。プラスして、本人がナレーションしている様子の動画を撮影し、一緒に見返す時間もつくりました。

本人は、自分の動画を見る作業をすごく嫌がりましたが、一緒に見て、いい部分・悪い部分を話して、吸収してもらった感じです。

―― 自分の動画を見るって確かに、自分の嫌な部分がたくさん見えてしまうので、すごく苦しい作業ですよね。

その上、ビデオを見て改善していこう、古い自分のやり方を変えよう、新しいやり方に適応しようと思うには、ご自身の内面の変化も必要です。

だとすれば、その根底にあるマインドの変化は、どのように引き出していったのですか?

葬儀屋の息子:もちろん、栗田の資質があると思います。まだ若いですし、理解力も高いです。そんな彼を、父親である社長も長い間、じっくりと育ててきました。

その土台があったからこそ、行動してみて、その変化を感じ、面白さを感じて、より真剣に僕の話を聞いてくれるようになったのだと思います。

また、僕自身も、どちらかといえばモチベーション管理が上手な方です。目の前の人はどこにやりがいを感じるのか、どういうタイプで、どこまで任せられる人かを常に見ています。

だからこそ、栗田の力を引き出せたのだと思います。

―― そのモチベーション管理の能力はどこで培ったのですか?

葬儀屋の息子:もともと得意だったのですが、学生のころ、バレーボール部でキャプテンを任せられた時代に培われたのだと思います。

さらに、前職でも、人材育成の場面でその能力が磨かれていきました。

動画について新入社員と談笑する葬儀屋の息子

変化で言えば、栗田だけではありません。アルテには、もっと年配の男性社員もいるのですが、回数的には少ないものの葬儀のナレーションを任せると、お客さまの話を今まで以上に聞き、伝え方も工夫してくれるようになりました。

正直に言えば、年齢的に考えても、いわゆる従来のナレーションに長年染まってきた方なので、今さら変化は難しいかなと思っていました。

しかし、僕や栗田がやっているナレーションを見て影響を受けたのか、やろうとする意識を持つようになってくれました。

「え、どうしたんですか? いいじゃないですか!」などと僕も驚いて声を掛けています。僕や栗田が工夫してやっている姿を毎日見ていると、年齢や立場に関係なく周りの人間は影響を受けて変わっていくんだという発見になりました。

―― 他の新入社員の人材育成にもいいヒントになりそうですね。

葬儀屋の息子:おっしゃるとおりです。

また、見方を変えれば、働くスタッフの側にも影響を及ぼすほどナレーションのクオリティが磨かれてきたとも言えるかもしれません。

―― 確かに。

葬儀屋の息子:今、新しい社員が増え始めています。その全員が、同じレベルのナレーションや葬儀のプロデュースをできる状態に育てたいと思っています。

前職では、人材採用を任されて、大勢の部下を動かしてきました。人を見る、人を育てるみたいな部分は、同年代の若者と比較すると経験も実績も、自分で言うのも変ですが、かなりあると感じています。

その前職での経験も生かしながら「変化を恐れずにやってみよう」というマインドを、社員全員が自然に持てるように、会社のカルチャー自体も育てていきたいと思います。

―― ありがとうございます。

今日は、アルテの最大の特徴であるナレーションとは一体、どんなサービスなのか、一般的な葬儀社のナレーションとの違いを教えてもらいました。

ナレーションを実際に見聞きしない限り、どこまでいっても分からない部分は当然あると思いますが、その違いの一端は、読者の皆さんにも伝わったのかなと思います。

葬儀屋の息子:今回も、掘り下げてくださり、ありがとうございました。

―― 良かったです。今日も、いい話がたくさんありました。今日は、この辺にしましょうか。

葬儀屋の息子:そうですね。引き続き、よろしくお願いします!

―― こちらこそ、ありがとうございました!

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